伊徳、ヨークベニマル専務の力でV字回復

日経MJを読み解く!

 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2004年6月23日 〓〓〓〓〓〓 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 407号 ◆◆◆

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

      〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
        おかしな常識がまかり通っていないか?
      本音で意見を言わなければ、会社が危ない。

      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ━━━━━━━━━━━━ 2004年6月22日付日経MJより ━━━━━━
 □■□  本日の注目記事(9面)
 ■□■  徹底した在庫削減でV字回復  食品スーパー伊徳(秋田県)
 □■□     ヨークベニマル出身専務の起用、奏功 
 ――――――――――――――――――――――――――――――――

 今日は、秋田県北部を中心に24店を展開する食品スーパーの営業改革が
 成功したという記事です。

 ■ヨークベニマル出身の泉田正美専務が在庫削減を命じた時、社内から
 は一斉に疑問の声が上がった。

 ■伊藤碩彦社長(62)は泉田専務に任せ続けた。

 ■古い商品が売り場を埋めているため売れ筋の新商品が入りにくい。

 ■在庫削減の方策として、まず本部から店舗に商品を押し込む慣行を廃
 止した。商品の発注は消費者の感覚を最も理解しているパートに全面的
 に委譲。特に生鮮品は仕入れた当日中に売り切ることを徹底した。

 ■パート活用が進むにつれて一部の店舗は自主的に売り場を変え始めた。

           とのこと。それで、↓↓↓

  ────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

  ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
  ⇒ マーケティングのヒント ⇒ 自分で早速やってみよう!


 ●記事によれば、泉田専務に対する社内からの疑問の声というのは、
 「在庫を減らすと売り場のボリューム感がなくなる」「欠品が増えて売
 り上げが落ちる」というもの。なつかしいです。

 ●というのは、私がジャスコの店舗で働き始めたばかりの頃、全く同じ
 ような体験をしたからです。

 ●以前から日配品(豆腐や牛乳など)売り場で働いていた先輩がまさに
 そういう考え方でしたが、他店から赴任してきた売り場長(私とその先
 輩の上司)が、「そうではない」と改革を進めました。

 ●その先輩は、前の上司から「在庫を多く持て」と習っていたのです。
 新人の私はどちらが正しいのかわかりません。しかし、私が入社したば
 かりの頃、バックヤードの冷蔵庫には山のように在庫が積まれていまし
 たが、上司の改革で冷蔵庫内には寂しいくらい商品が無くなりました。

 ●基本的な考え方は「朝仕入れたものをその日の内に売り切る」です。
 それによってどうなったか。売り場は毎日、夕方になるとスカスカにな
 ります。しかし、毎日新鮮なものが並んでいます。ちょっとでも売れ残
 りそうなら、すぐに「○○円引き」のシールを貼りました。

 ●そして、結果的には、その方が顧客からの評価は高まるとわかりまし
 た。「古い商品がいっぱい余っているお店」と「新しい商品ばかりで早
 く行かなきゃ売り切れになるお店」。当然、後者の方が魅力があります
 ね。

 ●でもどうして、この伊徳というスーパーも、私の売り場の前の売り場
 長もボリュームにばかりこだわったのでしょうか?

 ●確かにボリューム感は大事なんです。たくさん陳列してあると目立ち
 ますし、特売品=安いという感じは出せます。しかし、こだわるのは内
 部の事情もあります。それは、上層部の目。

 ●推測ですが…。衣料品や雑貨から出発したスーパーの経営者は、食品
 に対する理解が薄く、昔は賞味期限をうるさく言わなかったこともあり、
 「大量に仕入れて仕入れコストを下げ、大量陳列でボリューム感を出せ。
 そして古い商品から先に売れ」と教えたのではないでしょうか。

 ●ダイエーは最初薬局であり、ジャスコは岡田屋呉服店であり、イトー
 ヨーカドーは「洋菓堂」で御菓子屋さんかと思ったら、実は「羊華堂」
 と書く洋品店だったそうです。

 ●で、経営者が抜き打ちで巡回に来て、少なかったら怒られるものです
 から、絶えず在庫は多めに持つ。それがスーパー業界の常識になってい
 ったのでは。

 ●伊徳の社長、伊藤さんはその間違いに気づいたのかもしれません。し
 かし、記事によれば、これまで「営業は任せっぱなし」だったというこ
 とで説得力がありませんね。そこで、ヨークベニマルの元専務を招へい
 して任せました。

 ●これが伊藤さん流のリーダーシップです。よその力を使うのも力のう
 ち。社内からどんなに不平・不満が出ても改革を推し進めたところに、
 リーダーとしての力を感じます。

 ●あなたの会社には、「おかしな常識」がありませんか? また、「お
 かしいことをおかしいと言える風土」はありますか? 会社の改革は、
 収益のカギを握るマーケティング部門が声をあげるのが、最も進めやす
 いでしょう。へこたれてはいけませんよ。

 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ――――――

 ■■■ちょっと一言

 イラクで拘束されていた韓国人の人質が殺害されたとのこと。隣の国の
 人が殺されたとなると、いよいよ危険がすぐそこまで迫ってきた感じが
 します。日本人3人が解放されたのは、いろいろと開放に向けた努力を
 したとはいえ、運がよかったということでしょう。

 日本は多国籍軍への参加を表明したわけですから、当然ながら今まで以
 上にテロリストの標的になるでしょうね。国会での議論も無いまま、参
 加について閣議決定されたのですが、なんだかズルズル深みにはまり込
 んでいるのでは。

 年金問題も、もう少し議論を重ねて、わかりやすく説明して欲しいもの。
 国民の方から「ちょっと待った!」と言わなければ…。もしかしたら、
 経済評論家の森永卓郎さんが言うように、国民のマゾ化(しぼり取られ
 て喜ぶ)が進んでいるのかもしれませんが。

 7月には参議院選挙があります。せめて投票には行きましょう。(^_^)

 

メールマガジンのご購読はこちら

現役中小企業診断士の勉強部屋 マーケティング資料室ホームへ