杉乃井ホテル、棚田状の露天風呂で稼働率アップ

日経MJを読み解く!

 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2004年5月12日 〓〓〓〓〓〓 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 377号 ◆◆◆

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

      〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
          戦略立案の基礎は情報収集にある。
     自社サービスの長所・短所に気づく仕組みを作ろう。

      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ━━━━━━━━━━━━ 2004年5月11日付日経MJより ━━━━━━
 □■□  本日の注目記事(21面)
 ■□■ 温浴施設に投資して客室稼働率アップ 杉乃井ホテル(別府市)
 □■□      接客や飲食部門などの改革これから
 ――――――――――――――――――――――――――――――――

 今日は、民事再生法による再建に乗り出して約1年半がたった杉乃井ホ
 テルに関する記事です。

 ■「一日平均の利用者は千人弱。繁忙期には数千人が訪れる」。新体制
 でホテルの運営にあたっている加森観光(札幌市)から派遣された谷口
 総支配人は、‥‥胸を張る。

 ■シンボル的な施設だったスギノイパレスの温泉施設を取り壊し、棚田
 状に配置した露天風呂は目玉施設だ。

 ■2003年度の客室稼働率は60%を切っていたが、棚湯がスタートしてか
 らは65%弱まで上昇。

 ■業績が悪化する過程でレベルが下がったとされる接客サービス

 ■谷口総支配人は「従業員の士気が低下、ロビーに入っても笑顔もあい
 さつもなかった」という。

 ■顧客満足度を大きく左右する飲食部門の強化にも取り組む。

           とのこと。それで、↓↓↓

  ────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

  ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
  ⇒ マーケティングのヒント ⇒ 自分で早速やってみよう!


 ●うちの近所の焼き鳥屋で、「1000円で食べ放題!」というのぼりを掲
 げているお店がありました。「安いなぁ」と思って一度入ってみたので
 すが、なんと店主がこう言いました。

 ●「ああ書いてますが、本当に食べ放題にするととても採算が合わない
 ので、一人20串まで、しかも何を出すかはこちらで決めています」との
 こと。完全に「看板にいつわりあり」です。

 ●おそらく、来る客、来る客、すべて不満を抱いて店を出たことでしょ
 う。私も、こんな店が繁盛するはずが無いと思いましたが、その半年後
 くらいにその店はなくなっていました。当然の結末です。

 ●しかし、もしかしたら、店主に悪気は無かったのかもしれません。お
 客が席にすわった時点できちんと(しかも堂々とした態度で)説明をし
 ており、それでお客は納得しなければそのまま帰ってもよいのですから。
 何がいけないのか、気づかなかったのでしょう。

 ●杉乃井ホテルは、今から5年ほど前に家族で遊びに行ったことがあり
 ます。経営が行き詰る直前の宿泊施設に泊まったのは、経営コンサルタ
 ントとしてはよい経験でした。

 ●全体的に雰囲気がどんよりして活気が無く、「ここ、大丈夫かなぁ」
 と感じたものでした。しかも食事の時、うちの一番下の子が食べるのが
 遅く、広い食堂でうちの家族だけになったときに従業員が来て…。

 ●「ボク、ゆっくり食べてね」などと声をかけてくれるのかと思ったら、
 「早く食べ終わってくれ」というニュアンスの言葉と仕草をされたとい
 う記憶があります。私にとっては、これまた驚きの経験でした。

 ●このホテルは、完全に施設に頼った経営をしていると感じました。従
 業員教育はほとんど為されていなかったのでは。施設の魅力が落ちてき
 たらお客は離れていくという、これまた当然の結末となりました。

 ●記事によると、現在、同社は再建にあたって、まず温浴施設を新しく
 し、その効果が出ているとのこと。確かに一度は入ってみたいと思わせ
 るだけの施設だと思います。⇒ http://www.suginoi-hotel.com/

 ●しかし、やはりサービス業のメインの商品は「人」そのものですね。
 人というのはそれぞれが意思を持っているので、ほったらかすと従業員
 の行動はバラバラになります。一つの方向、あるべき姿を示して導かな
 ければ、サービスの品質を保つことはできません。

 ●外部から入った同社の谷口総支配人は、多角度から同社を見、さまざ
 まな欠点に気づきました。記事によれば、今後「社員研修への投資も本
 格化する」そうです。どれくらい変わるか、楽しみです。

 ●同社は再建に向けて努力をしていますが、なるべくなら、もっと前段
 階で自社のできていないところに気づきたいものですね。おそらくあな
 たの会社の欠点に気づいている人は、自社の社員の中にもお客の中にも、
 少なからず存在するはずです。

 ●広く情報を収集する仕組みを設けると同時に、同業他社のサービスも
 積極的に利用しましょう。わずかなお金を惜しまず、情報収集をし続け
 ることが、長期的な繁栄をもたらします。

 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ――――――

 ■■■ちょっと一言

 いかに「己を知る」ということが難しいか、ですね。だからこそ、クレ
 ームをつけてくれたお客は宝です。そのときはカッとなるかもしれませ
 んが、謙虚に耳を傾けねばなりません。

 実は先日、私もあることでクレームメールを送ったのですが、その返事
 が木で鼻をくくったようなものだったのでカチンときました。メールは
 感情が伝わりにくいので、書き方を注意しないと、火に油を注ぐような
 ことになりかねませんね。

 クレームをつけるのにいい気分はしませんが、その返答で逆にハッピー
 になることもあります。そして、ファンになったりして…。いろんな会
 社がクレームにどう対応するかを見るのは、大変勉強になります。

 苦情の電話やメールが来たら、まずお客の気持ちに共感している姿勢を
 示すこと、これがスタートです。対処方法は、その後にじっくり検討し
 てください。そのお客を愛顧客にすることも十分可能です。(#^.^#)

 

メールマガジンのご購読はこちら

現役中小企業診断士の勉強部屋 マーケティング資料室ホームへ