格安呉服店急拡大中、東京山喜たんす屋

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 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年12月18日 〓〓〓〓〓〓 

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 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 285号 ◆◆◆

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     〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
        既存の商品と顧客に成長の望みが無い場合、
          大胆に戦略を転換しよう。

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 ━━━━━━━━━━ 2003年12月18日付日経MJ3面より引用 ━━━
 
 ■呉服卸の東京山喜(東京、中村健一社長)が卸売部門を縮小し、格安
 の呉服販売店チェーン「たんす屋」に経営資源をシフトしている。中国
 で縫製するなど独特の商品戦略が特徴。事業開始からわずか4年で軌道
 に乗り始め、年20店のペースで急拡大中だ。

 ■呉服販売は反物の段階で販売するのが主流だが、たんす屋は反物をほ
 とんど扱わない。原則としてすべて仕立て済みの商品。価格はリサイク
 ル品で1万円前後、オリジナルの新品でも5万円前後。

 ■中心顧客は50代以上の女性だが、20〜30代女性も25%程度を占める。
 売り方の新しさと安さが話題となり、たんす屋の既存店ベースの売上高
 は現在、毎月のように前年実績を上回る。

 ■収益力の源泉は中古品の仕入れと新品の開発力だ。

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 ●引用部分以外のところに「2002年のリサイクル呉服の市場規模は340
 億円」ですが「急成長」中。「2001年の呉服の新品市場の規模は6300億
 円で1991年の半分。経営破たんもあとを絶たない状況だ。」とあります。

 ●今まで通りの呉服販売をしていてはジリ貧で倒産するしかないという
 場合、当然ながらマーケティング戦略を見直すことになります。中小企
 業の場合は資金的な余裕が少ないところが多く、その条件下だと新商品
 開発等のリスクの大きいものは難しく、顧客とのコミュニケーションの
 改善により売り上げを伸ばす等が現実的な施策の選択になるでしょう。

 ●ところが東京山喜は卸問屋でしたので、顧客は倒産目前の小売業ばか
 り。消費者との接点はあっても微々たるものだったでしょうね。これで
 はいくらコミュニケーションを改善しても、収益の回復は見込めません。

 ●そうすると必然的に、新しいターゲットを見つけるか、新商品を開発
 するかということになりますが、同社の場合、既存顧客は青息吐息です
 ので、ターゲットは変更せざるを得ません。

 ●元卸問屋だった会社が、ネットショップを開設するなどして直接消費
 者をターゲットにし、成功している事例を日経MJでもときどき見かけ
 ますね。扱っている商品がネットでの販売に向いている場合には進出す
 べきでしょう。しかし、着物では…?

 ●もしかしたら工夫次第で売れるかもしれませんが、かなり難しいのは
 確かだと思います。また、メインターゲット層である50代以上の女性に
 は、まだネットが十分浸透しているとは言えません。同社では、「たん
 す屋」の紹介サイトは作っていますが、ネット販売はしていません。
 サイトはこちら⇒ http://www.tokyoyamaki.co.jp/

 ●小売りに進出しても、既存の呉服小売店よりやや安く販売する程度で
 は、行き詰るのは目に見えています。そこで、同社は価格破壊とも呼べ
 るほど安く販売可能な体制を整えるためにSPA(製造小売り)となる
 ことを決め、かつ急成長する前のリサイクル呉服市場への進出も決めま
 した。利益確保を十分考慮したうえでの低価格戦略です。

 ●しかし、和服を着る女性は年々減少しているのは確かでしょう。格安
 とはいっても、なぜこれほど売れるのでしょうか。

 ●不況下というのは先が見えないので、手元にお金があってもなるべく
 使わないようにします。高級呉服は、お茶・お花等の日本古来の習い事
 に精を出している方々には、いくつ持っていても欲しいものでしょうが、
 高額であるがゆえに、我慢せざるをえません。

 ●ところが、我慢している目の前に、格安の着物があらわれたのです。
 しかも反物の状態ではなく、まるで洋服のようにすでに仕立てられてい
 るので、身にまとってみることもできます。気に入れば、今まで購入し
 たものとは比較にならない安さですから、簡単に購入を決めるでしょう。

 ●また、売り方が洋服と同じで価格も手ごろなので、おそらく今まで着
 物とは無縁だった層にも広がっていると思います。日本人ですから、買
 ったことはなくても、潜在的には着てみたいと思っている人が少なくな
 いでしょう。そのような人々にじわりと浸透しつつあるのでは。

 ●同社の「たんす屋」という新業態は、現代の買い物の形態と、不況下
 のニーズにピッタリ合わすことができた結果、急拡大しています。もう
 後が無い場合に、このように大胆に戦略を転換して成功することが少な
 くありません。ただし、失敗したときのリスクが大きければ大きいほど、
 事前に顧客のニーズを見極めることが不可欠です。 

 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――

 ■■■ちょっと一言

 心に余裕が無いと、「和服でも着てみようか」という気にはならないで
 しょうね。特に男性は。私も成人式のときに作ってもらった記憶があり
 ますが、せいぜい1〜2度しか袖を通していないように思います。

 とても今は和服で過ごすゆとりはありませんが、心の中には、「白髪に
 なった自分が着物を着て、庭のコイに餌をやっている姿」を思い描いて
 いるような気がします。このような時間的・資金的・精神的ゆとりのあ
 る生活をしたいというのが私の願望のようです。(^_^;)

 もしも、日本人がかつてのように日常を着物で過ごしたら、外国からの
 観光客が増えるでしょうね。女性はおしとやかになり、男性は男らしく
 なっていいかも。いいことずくめのような気がするのは私だけでしょう
 か。どう思います? (#^.^#)
 

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