〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年12月8日 〓〓〓〓〓〓
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◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 277号 ◆◆◆
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〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
一か八かで顧客の視点に立ってみよう。
己を捨てたときから発展が始まる。
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━━━━━━━━━ 2003年12月6日付日経MJ1面より引用 ━━━
■家業の零細豆腐店を継いで12年。デフレに逆行、「いい豆腐を高価格
で」世に送り、売上高を50倍に伸ばした男がいる。おとうふ工房いしか
わ(愛知県高浜市)の4代目社長、石川伸(40)だ。
■キーワードは「おばちゃんの心をつかめ」。
■素材と製法に徹底的にこだわった豆腐を、販路も定まらないまま作り
始めた。
■石川は1丁50円の豆腐を提案して回った。
■地場スーパー側も、ちょうど大型店に対抗する特徴ある商材を欲しが
っていた。近所の店が「ちょっとだけなら置いてあげよう」と申し出た。
最初は豆腐コーナーの片隅に1割。これが売れた。
■晩酌の席で夫が褒めると、喜んだ妻が固定客になった。並行して石川
は小学校に出かけてボランティアで豆腐作りを子供に教えた。「本物の
味」を知った子供は母親に「石川の豆腐」をねだった。母親にも作り方
を教え、またファンが増えた。
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わかったゾ!!! これぞマーケティングの極意なり。
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●2代目だと「家業を継ぐべきか、継がざるべきか」と悩むのでしょう
が、4代目ともなったら「継ぐのが当たり前」という感覚があるかもし
れませんね。だとすれば、人生戦略が若い頃から明確です。
●石川さんは、大学では食品工学を専攻し、卒業後は商社系食品メーカ
ーで修行しています。子供の頃から、将来自分がこの豆腐店の経営者に
なるという意志をもっているからこその選択です。何のために必要かも
わからずに闇雲に知識を詰め込んでいるのとは大違いです。
●しかし、そのように努力してきても、試練は容赦なく襲ってきます。
ちょうどバブルがはじけた頃でしょうか。20代後半で家業を継ぎ、翌年
には5千万円借金して生産設備を増強しながら、売り上げ不振に。
●石川さんは大手小売店の仕入れ担当者に面会もできず、「社名という
看板」がいかに大きなものだったかに気づきます。独立して事業を始め
た人のほとんどが通る関門とも言えますね。それまで親しくしていた人
が、急に冷たくなることの不可思議さ。「自分は会社の看板では仕事を
していない」と自負していた人ほどショックは大きいようです。
●孫子の兵法では、追い詰められた場所を「死地」と呼びます。死地で
は策をろうする余裕はなく、力の限り戦うしかありません。このときリ
ーダーは、もう生き延びられないことを兵士たちに具体的に示すことが
必要となります。
●例えば、食事用のかまどを打ち壊したり、人が食べる食糧を馬に食べ
させたり、逃げ道があったらわざとふさいだり…。そして「どうせ死ぬ
のなら、さすが日本男児、あっぱれと言われるように見事に散ろうでは
ないか」と叫び、戦意を高揚させます。
●そして、兵士たちが文字通り「必死」の戦いをするように導きます。
どうしてこのように追い詰めるのでしょうか。それは、追い詰められた
ときこそ、人間は通常では考えられないパワーを発揮し、万に一つの生
き残れる可能性が生まれるからです。
●石川さんも、そのような心境にあったでしょう。4代続いた家業を自
分の代でつぶしてしまうかもしれないという恐怖が襲ってきたことと思
います。このような場合、往々にして行動渋滞に陥り、自滅していくこ
とが多いものですが、石川さんは違いました。
●自分の子供に食べさせたくなる豆腐を作ろうと思いたったわけですが、
これは消費者の立場からの発想ですね。追い詰められた石川さんは、観
点をメーカー側から消費者側に180度転換したわけです。
●それからの石川さんは、ことごとく消費者側の発想で商品開発を進め
ました。1丁50円の豆腐、小学校での豆腐作りボランティア、消費者の
「高くても良いモノを」という声に合わせた豆腐作り…。廃業を勧めら
れ、捨て身で行った作戦がみごとに的中しました。
●引用部分以外のところに、消費者の声から生まれた「きらず揚げ」と
いうおからで作った菓子が贈答品として高浜名物となったり、豆腐のデ
ザートやにがりを入れたキャンデーとゼリーがヒットしていることも書
かれています。
●不思議なもので、なんとかうまくやって生き延びようと思うと迷いが
生じて行動が鈍りますが、もうこれでダメだったらあきらめようと腹を
くくると戦略が明確になって行動を積み重ねることができ、発展につな
がります。その際、「お客のためにとことんがんばってみよう」と、顧
客志向の立場に立つことが重要です。
――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――
■■■ちょっと一言
孫子と並び称される呉子も「死を必すれば則ち生き、生を幸すれば則ち
死す」と言っています。過去にあと少しで命を落とすような経験をした
人は「どうせ一度は死んだ身なんだから、これくらいはどうってことな
い」と思える精神力が身についておられ強いですね。仮に100億円の借
金を背負っても、死んだ気になればなんとかなると思えるのでしょう。
その意味では、戦争経験者が少なくなってきている日本は、幸福である
反面、人間の精神力は弱くなっていると思います。政治家も財界人も、
明治時代と比較すると大人と子供ほどの差があるのでは。といっても明
治時代の人と会ったことはありませんが。(^_^;)
しかし、イラクへの自衛隊派遣をきっかけに、徐々に変わっていくよう
な気がします。私は派遣は反対ですが、このことは多くの日本人にとっ
て、プラスに働くのではないでしょうか。自分の身近な人が勇気を奮い
立たせて戦地に赴くことは、人の命や、国家というものを真剣に考える
きっかけになります。
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