〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年11月4日 〓〓〓〓〓〓
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 254号 ◆◆◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
単に新品・中古と分類しては判断を誤る。
お客にとっての判断基準は他にある。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
━━━━━━━━━━ 2003年11月4日付日経MJ1面より引用 ━━━
■10月1日に始まった家庭用パソコンのリサイクル制度の間げきをぬっ
て家電量販店、中古専門業者などが攻勢に出ている。各社は制度の枠外
で独自にパソコン下取り・買い取りを強化、中古品の再生・販売に挑む。
■ヤマダ電機「テックランド」の横浜本店(横浜市)。10月末の改装で
拡充した中古パソコン売り場は、デスクトップ型、ノート型合わせて2
百台がずらりと並ぶ。49,800円、59,800円──。値札を見てつい足を止
める来店客も多い。
■家電新製品の低価格販売で伸びてきた同社だが、8月から中古パソコ
ンの取り扱いを一挙に拡大した。
■他の家電量販店も中古販売に挑んでいる。
■ヤマダ電機は家庭用の使用済みパソコンを積極的に買い取り、10月に
6千台を集めた。ただヤマダがインバース経由で仕入れる再生パソコン
は、実は大半が家庭からの回収品ではなくリース会社が顧客企業から引
き取る「リースアップ品」。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
⇒ マーケティングのヒント ⇒ 自分で早速やってみよう!
●10月1日、家庭用パソコンのリサイクル制度がスタートし、販売店で
はなくメーカーが家庭で不要になったパソコンを有償で回収するように
なりました。パソコンの廃棄を希望する場合、購入したメーカーに申し
込み、簡易包装してエコゆうパック伝票を貼付し、郵便局へ持ち込んで
送るか、自宅まで引取りに来てもらう方法でリサイクルに出さねばなり
ません。詳しくは、JEITA(社団法人電子情報技術産業協会)のサ
イトをご覧ください。
⇒ http://www.pc3r.jp/index.html
●この方式でパソコンユーザーが古いパソコンをリサイクルに出そうと
すると、ノート、デスクトップともに本体3千円、CRT(ブラウン管)
4千円などのリサイクル料金を支払う必要があります。10月1日からは、
この料金が新製品の価格に上乗せされています。
●つまり消費者は、新製品を購入して古いパソコンをリサイクルに出す
場合、2重にリサイクル料を支払うことになるわけですね。数千円とい
ってもなんとか節約したいのが人情ですので、販売店が下取りしてくれ
るのならそちらへ出すでしょう。
●ヤマダ電機は、この制度を大々的に利用することにしました。中古市
場でシェア2割を狙い、年間24万台は売りたいということですね。その
ためには、それだけ中古パソコンを仕入れなければなりません。中古機
器専門業者のインバースネットと提携して、量を確保しようとしていま
す。
●ご存知の通り、パソコンは日進月歩しています。パソコンの売り場に
半年も行かなかったら、様子がずい分変わってしまいますね。多くの消
費者は、できる限り新しい製品を買いたいと思うでしょう。しかし、例
えば家の中で最新式のテレビが複数台必要ないのと同じで、パソコンも
1台が新しければ、他の買い増し分は日常困らない程度に使えればよい、
というニーズが出てきているようです。
●3面の「『買い増し』の需要も膨らむ」とした記事の中に、「一世帯
に一台から一人一台の時代に入り、新規購入や買い替えに加えて『買い
増し』需要が膨らんできた。『今の商戦は新規が3割弱、買い替えが3
割、買い増しが3割強』(量販店関係者)との見方が一般的だ。」とあ
ります。
●この中の「買い増し」需要で中古パソコンを購入する層が少なくない
と見られているようです。例えば、自宅で使うデスクトップは高機能の
ものを購入し、外を持ち歩くノートパソコンは中古を購入するというよ
うな形ですね。
●本日の1面ではヤマダ電機のあとに、中古事業で実績があるソフマッ
プに関する記事が掲載されており、同社の売れ筋は「ほぼ発売後2年以
内の再生パソコン」とあります。これに対して、ヤマダ電機が仕入れて
いる商品には「1990年代末の製品も含まれ」ているそうです。ヤマダ電
機はこの点をどう対処していくでしょうか。
●例えば画面の切り替わりスピード1つとっても、ほんの2〜3秒余計
に時間がかかるだけでずい分遅いように感じるものです。複数台保有し
ている場合、差が大きいと、低機能のものは徐々に使わなくなっていき
ます。ですからやはり、1〜2年は使うつもりであれば、少々高くても
比較的新しい中古パソコンが売れるのはよくわかります。
●また、3面に「安い新製品、誘い水に」「パソコン業界回復の兆し」
という記事が掲載されており、デスクトップの新製品でなんと19,800円
のパソコンも販売され始めたことが紹介されています。リサイクル料を
支払ってもこちらの方がいいと考える人はいるでしょう。選択肢が幅広
くなってきました。
●こうしてみると、単に新製品・中古という分類でなく、それに機能面
(≒価格面)を合わせて考え、ターゲットを明確にして販売していかな
ければ、競争には容易に勝てそうにないことがわかってきます。ヤマダ
電機の中古パソコンがどのような層に売れていくか、あるいは思ったよ
うに売れないか、注目していきたいところです。
――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――
■■■ちょっと一言
私は、12年前、大阪のソフマップでNECのPC98シリーズの中古を
買いました。それがパソコンを買った最初でしたが、確か30万円ほどは
しました。たった12年で2万円を切る新製品が出るのですから、世の中
が変化するスピードの速さに驚かされます。ということは、現在だけを
見ている人の商売はうまくいくわけがないですね。10年後は今とは全く
違った世の中になっているでしょうから。
そこで、「中期経営計画を立てよう」などと言って、3〜5年後をにら
んだビジネスプランを作ることの必要性が声高に叫ばれますが、あまり
人気がありません。必要なのはわかるけど、今を生き延びるだけで必死
な企業経営者の心には全くピンと来ないようです。
もちろん、現在の売り上げも大切です。できれば経営者は、現在を3割、
将来を7割くらい頭に置いて、日々を過ごした方がよいです。バラ色の
10年後を夢見つつ、現在の苦しさを乗り越えましょう。と、私も自分に
言い聞かせるのでした…。(^_^;)
|