コンビニ製販同盟が進化している、花王とローソン

日経MJを読み解く!

 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年10月9日 〓〓〓〓〓〓 

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 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 238号 ◆◆◆

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     〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
          メーカーの意図を売る側に伝える。       
       それが消費者にまで届けば、モノは売れる。

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 ━━━━━━━━━━ 2003年10月9日付日経MJ3面より引用 ━━━
 
 ■花王が5月末に発売した体脂肪の低減効果が見込まれる緑茶飲料「ヘ
 ルシア緑茶」(350ミリリットル、180円)。体脂肪が気になるサラリー
 マンの心をつかみ2004年3月期の売上高は百億円突破が確実な大ヒット
 となったが、支えたのがコンビニの販売力だ。

 ■花王はカテキンの生産体制が不十分だったため、まずは販路を関東甲
 信越のコンビニに絞った。それが結果的に販売意欲に火を付ける。開発
 責任者の辻明夫ヘルスケア事業開発部長は「分かりにくい商品だが、販
 売現場が開発側の意図を理解してくれた」と語る。

 ■「量販店と異なり、売り場の狭いコンビニは手間のかけ方が違う。商
 品が売れるとなったら、ものすごい力を発揮するチャネルと再認識した」
 (辻部長)

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  ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
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 ●メーカー → 卸 → 小売りという流通経路は、パパママストアの
 ような小規模な小売店が主だった頃にできた分業体制です。モノ不足の
 時代はモノをスムーズに流すことが第一でした。

 ●例えば、東京で作った物を、メーカーが全国の数十万店もある小売店
 に自力で納品するのは至難の業ですね。九州の小売店には九州の卸売り
 業者が配ってくれれば、その方がメーカーとしても助かります。

 ●しかしこの方式では、小売店はメーカーから商品に関する詳しい情報
 をこまめに入手するというわけにいきませんし、商品開発者の情熱も伝
 わりにくいでしょう。ただ商品を並べているだけでは、昔は売れても現
 代は売れません。

 ●私は大学を卒業後、大手小売業のジャスコに入社し食品売り場を担当
 していましたが、1つの商品に対するメーカーの商品開発意図など聞か
 されたことはありませんでした。ただ、朝入荷したものを店頭に並べ、
 価格を書いたPOPを貼るくらいです。私の上司は少しは情報を入手し
 ていたかもしれませんが…。

 ●それだと、小売り → 消費者の段階で訴えるものが価格だけになっ
 てしまいます。どうすれば、メーカーの意図が小売りに、ひいては消費
 者に伝わるかというと、一番いいのはユニクロのように、自社で生産し
 たものを販売することですね。

 ●その次が、記事にあるような製販同盟です。ローソンは花王の辻部長
 をSV会議に招き、説明を受けています。関東甲信越でしか売らないと
 いうことが同地区のSVや店長たちの意欲を高めたこともあり、まるで
 花王が自分の店で売っているかのような盛り上がりを見せました。

 ●6本パック、大量陳列や効果を知らせる店頭販促物、店長自身の体重
 変化グラフの掲示など、どう売るかということについてのアイデアが豊
 かに出てきています。単に仕入れたものを売るというだけでは、こうは
 いきません。

 ●また、売り場が狭いほど、売る方も「今は何を売るべきか」というこ
 とに集中できやすくなります。品ぞろえの豊富さでは量販店にはかなわ
 ないので、ただ満遍なく商品を売っていては売り上げは伸びにくいもの
 です。そこで、どの商品かにスポットライトを当てて、徹底的にそれを
 売るようにするのです。

 ●そうすることによって、お客の方も商品を選びやすくなります。例え
 ばペットボトルのお茶を買うのに、明確な商品選択の基準をもっている
 消費者などごくわずかでしょう。お店の方が強力に勧める品があれば、
 それを買います。定期的にお勧め商品を変更すれば、品ぞろえがマンネ
 リ化している印象を与えずに済みます。

 ●花王の辻部長による説明会を開いたからこそ、「ヘルシア緑茶」を大
 々的に売ろうという意志がローソン内部で固まり、大ヒットにつながり
 ました。このように、小売りにメーカーの心が伝われば、売れ方が違っ
 てきます。ただし、今回地域を絞ったことが功を奏したように、販売意
 欲を刺激する方法も工夫が必要ですね。

 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――

 ■■■ちょっと一言

 飲食店でも、「本日のお勧め」を掲げているところが結構ありますが、
 小規模な小売店にもこの発想が必要です。売り場がマンネリ化して困る
 という声をよく聞きますけれども、そうおっしゃる店長さんには「どの
 商品を売りたいのか」という戦略的な思考が欠落していることが少なく
 ありません。POPの工夫やディスプレイ変更の前に、まず「何を売る
 か」という戦略がはっきりしているかを振り返りましょう。

 儒教で言う「中庸(ちゅうよう)」とは、平均という意味ではありませ
 ん。例えば、売れるものと売れないものを平均的に扱うのが「中庸」か
 というと、全く違います。TPOに合わせて「今やるべきことをやる」
 ということなんですね。

 「ヘルシア緑茶を売るべきときに売る」ことをしたローソンの行動には
 「中庸」の徳があります。逆に「すべきでないときにしない」のも「中
 庸」です。ところが、「やるべきときについさぼってしまい、しなくて
 もいいときにしてしまう」のが弱い人間の常ですね。はやり何ごとも、
 己に勝つことが要(かなめ)になるようです。(#^.^#)

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