ターゲットを変えて大成功、アミファ

日経MJを読み解く!

 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年8月7日 〓〓〓〓〓〓 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 189号 ◆◆◆

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

     〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
      ターゲット、商品、独自能力のマッチング。
          きちんと合えば必ず売れる。
  
     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ━━━━━━━━━━━ 2003年8月7日付日経MJ19面より引用 ━━━

 ■「ラッピング(包装)用の資材ならお任せください」。包装用品関連
 販売のアミファ(東京・台東、藤井愉三社長)が運営するサイト「アミ
 ファ」が売り上げを伸ばしている。プレゼントや商品などのラッピング
 に関連した商品の豊富な品ぞろえを武器に、7月の月間売上高は前年の
 16倍近くの600万円に達した。

 ■当初は100円ショップに卸している自社商品と同じ約100商品を個人顧
 客向けにネット上で販売したが、売り上げは伸び悩んだ。

 ■2002年7月からは個人向けではなく、業務用包装関連資材に特化した
 販売に切り替える戦略に打って出た。

 ■売り上げは次第に伸び始め、2ヵ月後には月商100万円を越した。9
 割以上がネット専業の通販サイト運営者ということもあり、大半の顧客
 がリピーターとして継続的に購入するようになっている。

 サイトはこちら⇒ http://www.rakuten.co.jp/amifa/

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
  ⇒ マーケティングのヒント ⇒ 自分で早速やってみよう!


 ●サイトを見ると、専務の藤井俊行さん(1962年生まれ)自らがラッピ
 ングのノウハウを解説しています。藤井さんの写真と解説の言葉が、少
 しオカマチック(怒られそう。^_^;)で面白いです。

 ●今回は戦略を転換して成功した事例です。戦略とは、ターゲット顧客
 と提供する商品、その基盤とする独自能力に関して、将来的な方向性を
 決めたものです。逆に言えば「何をしないか」を明確にすることだとも
 言えます。

 ●記事によるとアミファは、包装資材メーカーの100%子会社だそうで
 す。ですから、同社の強みは「包装資材に関する商品供給能力が高い」
 ということですね。これが同社の独自能力です。

 ●同社の場合、この独自能力が戦略の核となるでしょう。これは、将来
 にわたって固定的に考えるべきもので、余程のことが無い限り変更して
 はなりません。「包装資材に関すること以外はしない」という戦略方針
 です。

 ●ところで、一般的に卸売業者は、現在の不況下において販売価格を引
 き下げざるを得ず、粗利益率を低下させています。それで、川下戦略と
 いって、消費者に直接売ることで利益率を高めようとする企業が多いの
 です。同社もそんな考えからネットショップを始めたのかもしれません。

 ●ターゲットは「個人客」、商品は「100円ショップに卸している自社
 商品と同じもの」です。街の真ん中で、リアルの「包装資材に特化した
 店」として、取り扱い商品を100円ショップよりも幅広くすれば、そこ
 そこいけると思います。

 ●同社はこれをネットでやりました。この段階でなかなかうまくいかな
 いだろうとわかります。近くの店舗で買えるようなものは、ネットでは
 買いません。しかも送料まで払わねばならないとなると、なかなか利用
 しないでしょう。

 ●ネットショップならば、100円ショップで扱っているような商品では
 売れません。少し高くてもこのネットショップでしか買えないような商
 品を扱うべきでしょう。

 ●しかし、仮にそうしたとしても、包装資材の場合難しいと思います。
 高級な、あるいはよそに無いような包装紙を必要とする個人がどれくら
 いいるでしょうか。他人にプレゼントをあげるとき、中身にお金をかけ
 るとしても包装資材には…。

 ●とすると、個人客を含む末端ユーザーには、ネットで包装紙を購入し
 たいというニーズがほとんど無いということです。ニーズが無いとわか
 ったら、独自能力を戦略の核とする同社の場合、ターゲットを変えなけ
 ればいけません。

 ●同社は、ちょっと気の利いた包装資材を大量に必要とする相手(=ネ
 ットショップ運営会社)を見つけ、ターゲットにしたところ、大成功し
 ました。そのニーズに合うように、品ぞろえを拡充し、販売する商品の
 単位や送料も変更しています。みなさんの会社の現在のターゲット顧客
 は、十分なニーズを保有しているでしょうか。見直してみましょう。
 
 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――

 ■■■ちょっと一言

 藤井さんは、お父さんが社長をしている会社に入社し、現在はお兄さん
 が社長だそうです。1985年入社だそうですから、すでに18年が経過して
 います。きっとご兄弟で上手に運営されているのでしょうね。

 同族会社で経営陣がうまくいっていないケースがよくあります。家庭の
 中の甘えが企業内に持ち込まれ遠慮し合ったり、逆に厳しく当たりすぎ
 て反発しあったりします。役割分担を明確にすること、甘すぎず厳しす
 ぎずという中庸を保つこと、情で地位を与えないことなど、注意点をき
 ちんと意識して実行しなければいけません。結局は人間としての修養を
 積むことが大事になります。

メールマガジンのご購読はこちら

現役中小企業診断士の勉強部屋 マーケティング資料室ホームへ