〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年7月18日 〓〓〓〓〓〓
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◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 169号 ◆◆◆
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〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
他社との差別化ポイントは明確か。
それさえ打ち出せれば、不況でも生き残れる。
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━━━━━━━━━━ 2003年7月17日付日経MJ5面より引用 ━━━
■天然酵母工房(東京・世田谷)が運営するサイト「ルセット」は、3
種類の高級パンに限定し、ネット通販している。品質にこだわるため生
産数量を抑制していることもあるが、ネット予約開始日にはわずか数分
で500〜1200人分のパンが売り切れとなる状態が続いている。
■店長は1976年東京都生まれの田中明子さん。高校時代にはパン店でア
ルバイトを経験、パンづくりに関心を持つようになった。
■レシピはすべて田中さんが考案した独自のものを使用。素材も国産小
麦の「ドルチェ」や高千穂発酵バターなど高品質のものにこだわって選
んでいる。
■評判が評判を呼び、一年以上の予約待ち客も出るほどの人気サイトと
なった。商品は宅配便で発送、送料は全国一律600円。現在のネット通
販の月商は200万円規模となった。「増産してほしい」という顧客の要
望もあるが、田中さんは「味を維持するためにも生産拡大は考えない」
と言い切る。
サイトはこちら⇒ http://www.recette.co.jp/
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ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
⇒ マーケティングのヒント ⇒ 自分で早速やってみよう!
●「アルバイトばかりに精を出さずに、ちょっとは勉強したらどうだ!」
と普段高校生の子供に言っている親御さんも少なくないことと思います
が、田中さんのような人が現れるとそうも言いにくいですね。アルバイ
ト経験が無ければ、田中さんはこの仕事に出合えなかったでしょう。
●サイトの「Media」というボタンを押して見てみると、このパン屋さ
んはもうすでにあちこちで取り上げられており、店長の田中さんご自身
の著書も今月刊行されるようです。『ネットのパン屋で成功しました』
というタイトルで、出版を記念して田中さんのセミナーも開かれます。
詳しくはサイトをご覧ください。
●このお店は、商品開発に成功して口コミでお客が増えました。サイト
によると、通常の天然酵母パンは天然酵母であることを追求しており硬
くて無骨なパンが多いですが、同店のパンは美味しさを引き出すために
天然酵母を使っておりおいしく繊細なパンだとのことです。
●これだけ自然派食品や安全性を追求したものが出てくると、もうそれ
だけでは差別化できなくなりますね。しばらくは「良薬は口に苦し」と
思って我慢していた消費者も、最終的には「おいしさ」を求めるように
なるでしょう。田中さんは差別化に成功しました。
●サイトでは、当店が何にこだわっているかをきちんと書いています。
また、使用している素材、それにパッケージまでも写真入りで紹介して
います。「パンに対する気持ちは、そのパンを包み込むパッケージでも
表現できる」と書いてあります。
●つまり、それだけ自分たちは作ったパンを愛しているんだということ
ですね。そしてこの愛情が「生産拡大は考えない」というところにもつ
ながっていきます。味を維持するためだと。
●少し下品な言い方をすると、「ちょっとだけよ」ということですね。
このように、わざと需要を抑制するやり方をデマーケティングと呼びま
す。このやり方をするかどうかは、経営者のポリシー次第でしょう。
●現在月商200万円とのことです。サイトを見たらわかりますが、現在
注文はできません。毎月たった1回の予約日も受付開始2〜3分で完売
してしまいます。生産ラインを強化し、従業員教育をして、売上を数倍
にすることは十分可能でしょう。
●しかしそれによって、「いつ注文しても買える店」となったら魅力は
半減しますね。味が少しでも落ちようものなら注文もぱったり止まって
しまうかもしれません。お客が毎月群がる状況を作る方が、経営として
は安泰です。
●同店では他との差別化に成功した結果、普通の食パンと同じ1斤サイ
ズで2,600円とか3,600円もするパンが売れているのです。普段スーパー
で100円〜200円の食パンを買っている人から見たら、目が飛び出るよう
な値段ですね。
●この高いパンを買う層が、日本には存在します。デマーケティングを
するかどうかは別として、まずはきちんと差別化し、それをきちんと告
知して知らしめることが大事です。自社商品がよそよりすぐれている点
を紙に書けますか? 聞いても答えられない会社が結構多いのです。こ
の点は戦略の問題になりますので、じっくり考えてください。
――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――
■■■ちょっと一言
同店はひと月に500〜1200人分程度しか作らないそうですから、日本全
国を相手にするネットショップだったら、当分顧客が尽きることは無さ
そうです。
デマーケティングは売る側が主導権を握る方法としてはよいのですが、
やり過ぎると「あそこはいつ行っても買えない」という評価になって逆
にお客を減らすこともあるので気をつけましょう。
この辺のさじ加減は、結構難しいです。ルセットさんは「売り切れまし
た」で済むでしょうが、スーパーではクレームになりやすいので…。最
寄品店ではちょっとだけそういう限定販売品を混ぜ、それが売り切れた
場合の代替品をきちんと用意しておくことが大切です。(#^.^#)
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