〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年7月12日 〓〓〓〓〓〓
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 163号 ◆◆◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
戦略構築に必要な情報を採取しているか。
データさえ明らかになれば、人は動く。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
━━━━━━━━━━ 2003年7月12日付日経MJ4面より引用 ━━━
■アパレルの小杉産業が、5月に携帯電話などを活用した商品情報管理
システムを導入した。データの収集を通じて効率的な生産体制を築くと
同時に、百貨店などへの派遣店員の販売力を引き上げるのが狙い。リア
ルタイムの販売情報を店員と本部が共有し、接客の向上や的確な商品陳
列に結びつける。現場では販売員の働き方が着実に変わり始めた。
■「お客様に商品を勧める時に、『これは現在、当社の一番人気です』
などと、自信を持って話せます。事務作業時間も従来の半分になり、販
売増に向けた施策を練っています」。三越日本橋本店(東京・中央)の
紳士シャツ・セーター売り場を担当する、江守とき子さんは胸を張る。
■詳細な売れ筋情報が分かるため、接客時に「今年の流行色は」「人気
のデザインは」「コーディネートの仕方は」といった会話に説得力が生
まれる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
⇒ マーケティングのヒント ⇒ 自分で早速やってみよう!
●「データが重要だ」ということは、ほとんどの企業の幹部は一応知っ
ています。しかしその中身を聞くと、せいぜい決算書や月々の売り上げ
データであることが多いのです。それは「自社内の資金の流れ」の状況
を押さえるためには大事ですが、経営戦略を構築するために必要なデー
タは他にあります。
●戦略、つまりこれから先「誰に何をどのように売っていくのか」につ
いての正しい方向性を見出すために最も根幹となるデータは、顧客と商
品の動きに関するものです。商売というのは「お客が商品を買ってくれ
る」から成り立ちます。だから、まずその2点に関するデータが重要に
なるのです。
●具体的に何のデータをとるべきかということについては、よくよく考
えなければなりません。情報システム会社の言いなりになって何千万円
も投資して仕組みを作ったものの、ほとんど実際には役に立っていない
という例が少なくありません。要注意です。
●採取したデータを生かすためには、「基準値」の設定が必要です。た
だ何が何個売れたというだけでは「ふーん、それで?」で終わってしま
います。本来100個売れるべきものが、70個しか売れなかったというこ
とがあって、「なぜ30個も下回ったのだ? 何が原因だ?」という問題
意識が生まれます。
●つまり、「何のデータが必要か」「それに関する基準値はどの程度か」
が社員に行き渡れば、自然と社内に問題意識が発生します。「うちの社
員には問題意識が無い」となげくのは、実は問題意識が発生するような
仕組みを作っていないリーダーの問題です。
●また、何がどれくらい売れたという確定した情報は、社員の意識を明
るく前向きにさせます。例えば、100メートル競走の記録の発表が「だ
いたい10秒くらいでした」とか、「すこーしカール・ルイス選手の方が
速かったようです」とかだったらどうでしょうか? 本人も観客も「な
んだそれ、はっきりしろ」と言いたくなるでしょう。
●「アーっと9秒89、残念ながら世界記録はなりませんでした」などと
言われたら、本人も次に向けてまた努力ができますね。観客もすっきり
するでしょう。このように「確定事実」のもつ力は大きいのです。小杉
産業の派遣店員は、この「確定事実」情報を得て、パワーが倍増してい
るわけです。
●孫子は「わずかなお金を惜しんで敵の情報をつかもうとしない将軍は、
国民への思いやりが無く、国民のリーダーとは言えず、君主の補佐とは
言えず、勝利をつかむことはできない」と罵倒しています。それくらい
「確定事実」をつかむ努力は、リーダーにとって欠かせないものなので
す。
●自社にとって「マーケティング戦略を構築するために必要なデータは
何か」をまず明らかにしましょう。コンピューターシステム化する前に
手動でデータを採取し、生かせるかどうかを確かめます。その後に「こ
ういうシステムを作ってくれ」とシステム会社に依頼すれば、大金を捨
てるということにはなりませんよ。
――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――
■■■ちょっと一言
今は情報システムもどんどん進化していますし、導入するにあたっては
数社の話を聞いてみるべきですね。相手が分からないからといって、法
外な値段を提示するところもあるようです。できるだけ口コミで評判の
いい会社を選んでください。
飲食店などでは「データを分析するなどということが無いから、この業
界を選んだのに…」という愚痴を聞いたりします。^_^; 私も「確かに
そうだろうなぁ」とつい同情してしまうときもあるのですが、しかし会
社がつぶれてしまったらもっと悲惨ですね。社内に科学的なマーケティ
ングをやろうという意思をもった人がいなければ、社外から採用し、そ
の人の活動を社長が全面的にバックアップするということも必要です。
その際は、よく人物を見て採用してください。あまりに口がたつ人間ほ
ど気をつけましょう。たいてい「口ほどに無かったなあ」となりますか
ら。
|