大丸、部長を社長に大抜擢

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 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2003年6月6日 〓〓〓〓〓〓 

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 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 127号◆◆◆

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     〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
       マーケティングに精通した人が出世する時代。 
         社長や幹部は現場から生み出そう。
  
      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ━━━━━━━━━━━ 2003年6月5日付日経MJ1面より ━━━

 ■取締役の経験がない部長からの12人抜き──。異例の人事で大丸のト
 ップに就任した山本良一社長兼最高執行責任者(COO)。52歳。取締
 役でもない商品ネットワーク推進部長が社長になると発表があったのは
 4月17日だった。

 ■1973年の入社後に配属されたのは、神戸店の家庭用品部。途中梅田店
 に勤務先は変わったが、入社して20年近く百貨店では花形とはいえない
 家庭用品畑を歩んだ。

 ■「講義だけでは改革は身につかない。自らの言葉で顔を付き合わせて
 話さなければ」。

 ■「従業員には『顧客の手を離すな』といつも言っている。これまで本
 当に真剣に顧客のことを考えてきたのか。実際には腹が据わっていなか
 ったのではないか」

 ■今、販売不振の原因として山本社長が真っ先に挙げるのが、デフレや
 個人消費低迷ではなく「内的要因」だ。

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  ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
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 ●この記事を読むと、大丸が本気で会社の革新に取り組んでいるのが分
 かります。社長に就任した山本さんも大変ですが、抜擢した前社長の奥
 田務・現会長兼最高経営責任者も、失敗したら内外から非難の的となる
 でしょうから。そうなる可能性があっても、大丸のために実力主義で人
 選したということですね。

 ●今のような不況期は、ホンネとタテマエに分けると、ホンネの時代で
 す。右肩上がりに成長しているときは、周囲の人間関係で摩擦の無いよ
 うにし、表面上好かれるようにしておけば、順調に出世もできるし給料
 も上がります。「ことなかれ主義」で行く方が無難です。

 ●当然、次期社長には現在のナンバー2が昇格するということになりま
 す。そして、山本さんのような人は冷遇されます。ホンネでズバズバ言
 ってくる人は、上にとっても煙たく、どちらかというとジャマな存在と
 いうことになり、周囲から「あんた、世渡りが下手だねぇ」なんて言わ
 れる存在です。

 ●ところが、時代が変わると逆転します。今のようになかなか業績が上
 がりにくい時代は、「きちんと実績を出せる人」が脚光を浴びるのです。
 学歴や資格は二の次になり、今までは下に見られていた人が一気に上昇
 気流に乗ることができます。いわゆる「下剋上(げこくじょう)」が頻
 繁に起こる戦国時代ですね。

 ●特に山本さんのように現場を見続けてきた人こそ、これからのスター
 です。現場とはつまり「顧客接点」のことです。自社の商品・サービス
 を手に取る顧客の表情や言葉にじかに触れつつ、合わせて顧客の行動を
 データで判断し、次の手を打つということを繰り返してきた人は、的確
 に戦略・戦術を練ることができるようになります。

 ●また、「講義だけでは改革は身につかない」ということをきちんと理
 解している経営者は少ないですが、山本さんはよくわかっています。よ
 くわかっているからこそ、研修後に管理職を捕まえて議論を重ねている
 のです。わかっていない経営者は「先生におまかせ」などと言って、自
 分は自分で講義とまったく関係ない説教などを社員にしています。これ
 では教育の成果は上がりません。

 ●ただ、今後山本さんが社長として実績を残せるかは、未知数です。ま
 ず部長と社長では役割が違うので、おのずと行動も異なります。部長は
 鬼軍曹でよいのですが、社長は仏の面をかなりもっておかねばなりませ
 ん。明るさが大切です。山本さんは「これまでの自分のような部長」を
 作ることの方が大事な仕事になります。

 ●また、大丸では人事評価システムの整備を進めており、山本さんが担
 当してきたとのことですが、売り上げが下がっているときには当然給料
 もさほど上がらず、評価システムを整備することで締め付けばかり厳し
 くなり、かえって会社の勢いが弱まることがあります。よって、まず売
 り上げを伸ばす戦略・戦術を上層部がきちんと保有し、成果をあげるこ
 とで勢いをつけてから、人事制度を整備すべきなのです。

 ●今回の記事では、山本さんの戦略が今ひとつハッキリ見えてきません。
 「売上高の減少を食い止める」のはよいのですが、では「売上高を伸ば
 す」ためのマーケティング戦略は、どのように立案できているのでしょ
 うか。守りを固めつつ攻撃をしなければ、勝てないのです。山本社長が
 どのように新しい大丸を作っていくか、今後に注目しましょう。

 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――

 ■■■ちょっと一言

 記事の写真で見ると、山本社長さんは「ウッチャンナンチャン」のウッ
 チャンに似ていると思うのですが、どうでしょう?

 百貨店というのは歴史が古いだけに、昔からの体質が染み込んでいるよ
 うです。改革といっても一筋縄ではいかないと思うので、山本さんも大
 変でしょうね。

 中小企業でも古参の役員が、これから経営指導に入る経営コンサルタン
 トに向かって、「ま、お手並み拝見といきますか」なんて言ったりする
 ことがあります。馬鹿やろうですね。誰の会社だと思っているんでしょ
 うか、まったく…。

 山本さんもそういう目で見られる部分が大いにあると思われます。しか
 し、くじけずにぜひ成果を挙げて欲しいですね。


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