アート引越センター大阪支店マネジャー、お客をとりこにする25歳

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 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 1233号 ◆◆◆

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      〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
            あなたの会社は何業ですか?
        経営の神様からの質問に真剣に答えよう。

      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ━━━━━━━ 2007年11月28日付日経MJ(9面)より ━━━━━━
  ◆
 ◆◇◆         運送業から気配り業へ
 ◆◇◆
  ◆     アート引越センター    酒井 紀行 さん(25)
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 今日は、入社2年目で大阪支店のマネジャーに抜擢されるという、異例
 のスピード昇進を果たした、アート引越センターの酒井紀行さんに関す
 る記事です。

 ■‥‥老人が1人、隅の方で所在なさげに立っていた。‥‥酒井さんは
  イスをそっと差し出して声をかけた。

  「最後に積み込むからどうぞゆっくりと座っていて下さい」

  ‥‥搬入時には一番先にイスの梱包を解いた。

 ■「お客様の要望を聞いたり気配りしたりすることによって、引っ越し
  はモノを運ぶだけの運送業から、サービス業になる」というのが持論。

 ■荷物の中身と会話から顧客の趣味などを推測。‥‥「会話をすれば結
  果的に作業がしやすくなるし、お客様の満足のいく引っ越しになる」
  という。

 ■アルバイトから入れると9年の引っ越しスタッフ歴は、部下の視点に
  立った指導を可能にし、人望も厚い。

           とのこと。それで、↓↓↓

  ────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

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    わかったゾ!!! これぞマーケティングの極意なり。
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 ●「わが社は何業か?」

  経営計画を作る場合、必ず事業分野について経営陣の皆さんに議論を
  していただきます。おそらく9割以上の企業は、この重要な点を不明
  確にしたままで日々の仕事を行っていると思われます。


 ●「業種」発想をして、それでよしと考えている経営者がほとんど。

  「靴の小売業です」
  「飲食サービス業です」
  「機械部品の製造業です」

  経営者も従業員も、何が大事か理解していませんし、当然、顧客に対
  するインパクトもありません。


 ●事業分野規定は新しい経営手法ではなく、昔から洞察力のある経営者
  は自然と行っていました。例えば、松下幸之助氏は、

   私はまだ会社が小さい頃、従業員の人に、「お得意先に行って、
   『君のところは何をつくっているのか』とたずねられたら、『松下
   電器は人をつくっています。電気製品もつくっていますが、その前
   にまず人をつくっているのです』と答えなさい」ということをよく
   いったものである。

   『実践経営哲学』松下幸之助著 78ページより引用
    ⇒ http://tinyurl.com/3aoy4r

  と書いています。


 ●家電メーカーの使命は「よい製品をつくること」ではありますが、そ
  のためには「よい人をつくることができなければならない」と考えた
  のです。

  現象ではなく、その原因(本質)を重視した発言です。


 ●アート引越センターで働く酒井紀行さんは25歳の若者ですが、幸之助
  氏と同じく本質思考ができています。高校2年の時、同社でアルバイ
  トを始めてから9年。彼は経験が長くなるにつれ、

  「どうすればお客様に喜んでもらえるかを考えるようになった」

  とのこと。


 ●そして、顧客が発する情報をきちんとつかむことが、このサービスの
  キーポイントであることを看破しました。

  その結果、「会話重視」で作業を進めるようになったのはもちろん、
  冒頭の例のように所在なさげに立っている老人からも情報を得て、
  サービスにつなげているのです。


 ●彼は、引っ越し支援を「運送業」ととらえず、「気配り業」「サービ
  ス業」と規定し、業務を遂行しています。記事によれば、

  「一度担当した客から指名で仕事を依頼されることもある」

  とのこと。十分、うなづけることです。


 ●本で得た知識ではなく、現場の経験から育まれた深い思想をもとに、
  「部下の視点に立った指導」を行い「人望も厚い」という酒井さん。

  近い将来、アート引越センターをしょって立つ人物になることでしょ
  う。楽しみです。


 ●さて、あなたの前に松下幸之助氏が現れたとしましょう。

  「君のところは何業なのか」

  と、氏から尋ねられたら、どう答えますか?


 ●経営の神様からの質問です。いい加減に答えるとすぐに見抜かれ、

  「こいつは真剣味が足りんな。経営者失格や」

  と厳しい言葉が返ってくるかも。とことん考えて回答してください。


 ───────────── 今日はここまで (^o^) ──────

 ■■■ちょっと一言

 昨夜、例の如く留学生諸君に講義をしておりました。「争わない」とい
 う姿勢の重要さを話したら、

 「しかし、現代は競争社会。負けて幸せになれるでしょうか?」

 と中国人のRさん。日本人からはあまりこういう質問を受けた記憶があ
 りません。

 「おぉ、それは重要なポイントです。競争して上を目指さなければ負け
  組になってしまうと思うでしょう? 真反対。勝ってしまうのです。
  それに競争して勝っても幸せにはなれません。」

 と、老子の「足るを知る」、孫子の「戦わずして勝つ」の考え方を説明
 し、マーケティングの根本思想にすればいかに強力かを伝えました。

 とりあえずは納得した表情でしたが、さすがに大学院で研究を積む彼ら
 は突っ込みどころがなかなかすごい。こちらも気が抜けません。

 教えつつも、教えられています。(#^.^#)

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